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相続ガイド

ステップ4.相続税を圧縮する

相続税対策と聞くと、まずは「節税しなくては!」と考え始める方が多いのですが、実は相続税については最終段階で考えていきます。
なぜなら、相続税を少なくすることばかり考えて対策をとっていってしまうと、別の側面に悪影響が出ることがあるからです。 例えば、相続税を圧縮するために現預金を減らそうと考えて不動産を購入したとします。
不動産を購入することで財産の評価は下がり、相続税は圧縮できたとしても、分割が難しくなってしまうことがあります。
また、不動産を買うことに現預金をほとんど使ってしまっていた場合、ご遺族が相続税を支払えなくなる可能性があります。
ですから優先すべきことは、ご自身やご家族にとって必要な財産を残すことです。
相続発生までに必要な資金、相続発生後に必要な資金を残した上で、最後に相続税を最小にしていく対策を考えていきます。

相続税を圧縮する方法には、大きく分けて次の2つがあります。

・財産を減らす
・財産の評価を下げる

相続税は財産の評価額に対して課税されるので、財産が減る、あるいは財産の評価が下がると、相続税額が減るわけです。

財産を減らす方法

財産を減らすというのはシンプルで、財産を使って減らすか、誰かにあげることで減少します。

まずは生命保険が手軽で確実  相続税を最小限に押さえるために、まず検討したいのが生命保険です。
 生命保険は500万円×法定相続人の数までの金額は相続税が非課税です。つまり、この非課税枠については現預金で持つより、保険でもっている方が節税になるということです。保険商品によっては健康状態や年齢などの制約がある場合もありますが、問題なければ被保険者と受取人を決めて、加入手続きを済ませるだけです。

(例)財産が5,800万円ある父の相続対策
父の相続人は3人の子どもたちだけで、財産は現預金5,800万円のみ。
この事例の場合、マイナスの財産がないと仮定し、基礎控除額は3,000万円+3人×600万円=4,800万円です。ですから、何も相続税対策をしなければ、全財産5,800万円-基礎控除4,800万円=1,000万円に対して相続税がかかってきてしまいます。そこで生命保険で対策をとります。
契約者と被保険者を父、受取人を法定相続人の3人の子どもに指定した1,500万円分の生命保険に加入します。もし父の相続が発生した場合、財産は現預金4,300万円と生命保険1,500万円の合計5,800万円です。この事例の場合、生命保険の相続税非課税枠が1,500万円(500万円×3人)なので、生命保険1,500万円分は非課税となります。そして残りの現預金4,300万円も、基礎控除額である4,800万円以下なので、相続税が発生せず、相続税の申告書の提出も不要です。現預金のまま5,800万円をもっていたら相続税がかかっていたところ、一部の現預金を生命保険というかたちに変えただけで相続税を圧縮することができました。

選択肢の多い生前贈与を活用する

生前に財産を前渡しすることで、相続財産を減らす方法です。
まずは手元にどれくらい資金を残すかを考えてから、慎重に検討しましょう。

  • 歴年贈与

    年間110万円以下の贈与なら贈与税がかからず、申告も不要です。
    相続人に限らず誰にでも贈与ができます。

  • 自宅を配偶者へ贈与

    婚姻期間が20年以上ある夫婦間では、自宅不動産または購入資金として年間合計2,000万円までの贈与が非課税となります。

  • 子や孫に自宅の新築・改築資金を贈与

    0歳以上の子や孫にマイホーム購入・リフォーム資金を非課税で贈与できます。
    贈与額の上限は要件よって変わるので確認が必要です。

  • 子や孫に教育資金を贈与

    30歳未満の子や孫の教育資金は1,500万円まで非課税で贈与できます。
    30歳になるまでに使いきれなかったお金には贈与税がかかるので注意しましょう。

  • 子や孫に結婚・子育て資金を贈与

    20歳以上50歳未満の子や孫へ結婚や子育て資金として1,000万円までは贈与しても非課税です。
    50歳になるまでに使いきれなかったお金には贈与税がかかります。

法人を設立する 会社を設立し、役員報酬として親族に財産を移転する方法があります。
例えば、賃貸マンションなどの家賃収入が入ってくる収益不動産を所有している場合、財産は増え続けていきますので、管理会社を設立して収益を親族へ分散させます。
この役員報酬で親族は相続税の納税資金を貯めることができます。
また、法人を設立すると退職金を支払うことができるので、もし相続が発生した場合には相続人は死亡退職金を受け取ることができるうえ、退職金の相続税非課税枠(500万円×法定相続人の数)も活用することができます。

評価を下げる方法

財産の評価を下げるというのは、例えば現金が1億円あった場合、その1億円をそのまま現金で相続したら、現金の評価は1億円、つまり1億円に対して相続税がかかります。
ですが、その1億円で不動産を購入し、不動産をご遺族が相続した場合、相続税における不動産の評価では1億円より少なくなります。
このように現金よりも不動産で財産を持っている方が評価が下がることを利用して、相続税を圧縮する方法があります。

小規模宅地等の特例を使う 相続または遺贈により取得した財産のうち、自宅の土地などの対象となる土地がある場合に、その土地の限度面積までの部分については、規定の割合で評価額を減額できる制度です。
対象となる土地は、「特定居住用宅地等」、「特定事業用宅地等または特定同族会社事業用宅地等」、「貸付事業用宅地等」です。
種類
特定居住用宅地等
特定居住用宅地等
特定同族会社事業用宅地等
貸付事業用宅地等
具体例
自宅の土地
不動産貸付行以外の事業用の土地
賃貸マンション・アパート・駐車場等の土地
取得者
・配偶者 ・同居または生計を一にする親族(他要件あり) ・持ち家のない別居親族(他要件あり)
・親族(他要件あり)
・親族(他要件あり)
限度面積
330㎡
400㎡
200㎡
減額面積
80%
80%
50%

小規模宅地等の特例を適用するためには、相続税の有無に関わらず期限内に相続税の申告をする必要があります。ご検討中の方は、当センターにお早めにご相談ください。

現金で不動産を買う 例えば、空き地を所有しており、そこに建物を建築するとします。
相続税の計算をする際、建物は固定資産税評価額で評価されますが、建物は建築費の5〜7割程度で評価されるため、現金で持っているよりも評価が下がり、その分相続税が圧縮できます。
建築した建物が賃貸住宅の場合、固定資産税評価額の7割で評価することができます。土地についても、小規模宅地等の特例が適用要件を満たせば、評価額を下げることができます。

不動産を活用した相続税対策をご検討中の方へ

不動産は大変大きな買い物になりますので、必ず専門家に相談しましょう。
まずは現時点の相続税を試算し、本当に不動産購入での対策が必要か確認しておきましょう。
また、不動産の売却や収益不動産の購入は所得税と住民税にも影響が出てきます。
相続税と合わせてそれぞれ計算し、慎重に判断することをお勧めします。
収益不動産を検討する際は、購入後に収益をどれくらい出していけるのか?
管理し続けることが可能なのか?など、様々な観点でのシミュレーションが必要です。
詳しくは、当センターの専門家にお気軽にご相談ください。

相続発生前

  1. はじめに
  2. STEP.1 現状分析
  3. STEP.2 遺産分割対策
  4. STEP.3 納税対策
  5. STEP.4 相続税対策
  6. STEP.5 専門家に相談

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