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相続対策

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民事信託は特に認知症対策として活用するケースが多く、
オーダーメイド型の相続対策と言われています。

比較的新しいタイプの相続対策であるため、
弁護士・司法書士・税理士といった専門家でも詳しくあつかえる人が少ないのが現状です。
これまでにない柔軟な相続対策ができる民事信託を、1からわかりやすく解説します。

01民事信託ってそもそも何?

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信託の言葉の意味は「信頼できる相手に財産を託す」ことです。
信託と聞くと、みなさんの頭の中に、次のような疑問が浮かぶのではないでしょうか?
「家族信託のこと?」
「銀行でやる遺言信託のこと?」
「投資信託とは違うの?」
実は信託と言っても幅広い意味が含まれています。家族信託や遺言信託や投資信託は、それぞれ別のものと考えた方がよいでしょう。

信託の全体図

まずは信託の全体図を見てみましょう。

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遺言信託や投資信託は「信託」ではない

まず「信託」というのは左側の図のことを指しています。
ですから、右側の図にある遺言信託や投資信託というのは、信託という言葉が使われているのでややこしいですが、厳密には信託とは似て非なるものです。
例えば、遺言信託というのは「遺言の作成・保管・執行」のサービスです。
生前から財産を託して生活費を支給してもらうことや、相続税対策として資産運用を託すことはできません。

 

民事信託と商事信託の違い

左の図を見るとわかる通り、信託は「民事信託」と「商事信託」の2つに分けられます。
民事信託と商事信託の1番大きな違いは非営利か営利かです。
つまり、財産を託す相手が家族や親族といった営利目的ではない人たちなのか、もしくは信託銀行など営利目的の人たちなのか、という違いです。

厳密には、商事信託は信託業の免許を持った者(信託銀行など)に資産を託すことです。
商事信託は、それなりにコストがかかります。
一方、民事信託は信頼できる相手に不動産・現金・株などを託すことです。
商事信託と比べると、託す相手も財産の種類も幅が広く、コストが安いのが特徴です。
家族信託というのは、民事信託の中でも家族間で行われる信託の通称です。

 

民事信託と商事信託のどちらがいいの?

財産を託すということは、託した相手に少なからず手間や責任などの負担をかけることになります。
ですから、家族や親族が近くにいない人や、頼みにくい人、もしくは財産の管理を長期的・永続的に依頼したいが、託す相手に負担をかけたくない人は、商事信託でプロに報酬を払って任せるという方法もあります。
しかし商事信託には取り扱える資産やスキームに制限があることに注意が必要です。
例えば、多額の金融資産を投資運用したい場合は信託銀行の金銭信託が良いでしょう。
資産運用以外の要望がある人や、周りに信頼できる家族・友人・ボランティア団体等がいる人は、自由で柔軟な財産管理ができる民事信託がよいでしょう。

 

02民事信託のメリット

民事信託をひとことで説明すると、「自分の財産を信頼できる人に託し、自分や家族を守ってもらうこと」です。  まずは、一般的な民事信託のしくみをご紹介します。主な登場人物は次の3人です。

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次に、民事信託のやり方は次の3ステップで理解できます。

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民事信託には、委任契約・後見制度・遺言書の3つを合わせ持ち、なおかつ各制度の弱点をカバーできるという大きなメリットがあります。
自分や家族の相続対策を考えると、「自宅は売却したい」「不動産の管理は息子に任せたい」「あげたお金を無駄使いしてほしくない」など、色々な要望が出てくるものです。
しかし、例えば家族の誰かが認知症になってしまうと、その人の財産は事実上凍結されてしまいます。
そうなってしまうと、委任契約・後見制度・遺言書のそれぞれでは、他の家族が認知症になった人の財産を自由に管理・処分することができなくなるリスクがあります。

【3つの現行制度の注意点】

まず、財産の管理や処分を誰かに託す場合、託す側がどのような状況かによって制度が変わります。

  • 元気なうちから財産の管理と処分を託す→委任契約
  • 本人の判断能力が低下した後に財産の管理と処分を託す→後見制度
  • 本人の死後に財産の承継先を指定する→遺言書

ただし、それぞれを準備していたとしても、もし判断能力が低下した場合に、それぞれの制度でカバーできない問題が生じることがあります。

委任契約の注意点

委任契約は、自分が元気なうちに財産を誰かに託す契約です。
そのため、認知症になった後の財産まで託すことはできません。認知症になった後は、後見制度に切り替える必要があります。また、委任契約だけ設定するのではなく、元気なうちに任意後見とセットで準備しておくのが良いでしょう。
任意後見とは、家庭裁判所に後見人を決めてもうらのではなく、自分で後見人を決めることを言います。
託した相手が確実に管理をしてくれるとは限らないので、任意後見では必ず監督人をつける必要があり、後見人は監督人に定期的に報告をしなければなりません。委任契約だけでは監督人がつかないため、任意後見と一緒に準備することが大切です。

後見制度の注意点

後見制度は、意思能力が低い人のために、本人の判断を他の人が補うことで本人を法律的に支援する制度です。 後見人となる人は家庭裁判所が選びます。
後見人になるのは身近な家族と思われがちですが、実は、この成年後見制度で成年後見人として選ばれる人は、赤の他人(専門家等)であるケースが7割と言われています。
例えば、弁護士や司法書士などの専門家が選ばれるケースが多いです。
成年後見制度では、財産は本人のためにしか使えないという条件があるため、身近な家族であっても財産を自由に運用することはできません。
すると、例えば次のような問題が出てきます。
□ 認知症になった祖父の財産を子や孫の学費に使えない
□ 認知症になった親の自宅や不動産を売れない・運用できない
□ 認知症になった親が経営している会社のために親の財産を使えない
□ 認知症になった経営者の親がもっている株を後継者に贈与できない など

遺言書の注意点

遺言書が効果を発揮するのは、書いた人が亡くなった後です。
ですから認知症になった場合の財産については遺言書でカバーできません。
また、本人の判断能力が低下した後では遺言書を書くことが難しくなり、もし書いたとしても、その後の遺産分割協議で、遺言の内容に不満がある遺族から「書いた時には判断能力が低下していたのだから、この遺言書は無効だ」と主張されるケースもあります。
さらに、遺言書には財産の承継先を2代先まで書いても無効というルールがあります。
ですから、例えば「土地は妻へ相続させ、妻の死後は子へ相続させる」という遺言書は無効となってしまい、将来自分が望まない人が財産を相続してしまう可能性があります。

これらの注意点を民事信託ならカバーすることができます。

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民事信託と委任契約・後見制度・遺言書の併用

委任契約・後見制度・遺言書が使えない制度ということではありません。
それぞれの注意点を考慮せずに対策をとってしまうと、本人が望まない相続になるリスクや、遺族が財産を管理できずに困るリスクがあるため、そこを民事信託でカバーするというイメージです。
委任契約に関しては民事信託で完全に代用できるのですが、後見制度と遺言書は併用することが多いです。
例えば、後見制度で、生活・療養・介護などに関する法律行為を代わりに行うことを身上監護と言いますが、それは民事信託で賄うことができませんので、任意後見制度で補う方法があります。
また、信託契約では保有財産全てを信託財産に入れることが困難なので、遺言を併用し、信託財産以外の承継先を決めておくことが望ましいでしょう。
民事信託と遺言を併用し、相続発生時に遺産分割協議をしなくて済むようにしておくことで、円滑な財産承継を実現させるというケースが多いです。

<民事信託をおすすめしたい人>
□ 自分や家族が認知症になった時に財産がどうなるか心配な人
□ 信頼できる人に財産の管理を任せ、自分は第一線から退きたい人
□ 自分の財産は、自分が望む人たちに引き継いでもらいたい人
□ 障害のある家族の将来が心配な人
□ 経営権を保持しながら、事業承継をしていきたい人

このような方々には、民事信託の活用をおすすめします。
ぜひ次の事例集を読んでみてください。

 

03事例でわかる!民意信託の5つの力

民事信託には大きく5つの力があります。
それぞれの力を具体的な事例で解説していますので、より民事信託がイメージしやすくなるはずです。
ご自身と似た状況のものがあれば、ぜひ検討してみてください。

1.柔軟な財産運用

自分や家族のために財産の管理も活用も自由にできます。特に自宅の売却で効果を発揮します。
「認知症になった母の自宅は、売却できないのですか?」

2.権利の分離

管理する権利は1人に集約し、収益を得る権利を複数人に設定できます。特に不動産収益がある方におすすめです。
「不動産を息子に継がせて、自分は隠居したい」

3.承継先の決定権

財産をあげたい相手を2代先以降も決められるので、子のいない夫婦などに有効です。
「子なし夫婦なので、自分の財産を引き継ぐ人を決めておきたい」

4.遺族の生活保障

認知症・障がいのある家族の将来を守れるので、自分の亡き後の家族の生活の工面も安心です。
「障がいのある子どもの将来の生活費について悩んでいる」

5.自由度の高い贈与

自分の希望や条件付きで財産を贈与することができるので、例えば自社株の贈与などで有効です。
「息子に事業承継させていきたいが、経営権はまだ自分に残したい」

民事信託の5つの事例

  1. 1
    親が認知症になった場合
    認知症になった母の自宅は、売却できないのですか?
  2. 2
    家族が不動産を所有している場合
    不動産を息子に継がせて、自分は隠居したいです!
  3. 3
    子のいない夫婦の相続
    子なし夫婦なので、自分の財産を引き継ぐ人を決めておきたい!
  4. 4
    障がいのある家族がいる場合
    障がいのある子どもの将来の生活費について悩んでいます
  5. 5
    中小企業の大株主である親が
    認知症になった場合のリスク

    息子に事業承継させていきたいが、経営権はまだ自分に残したい

04民事信託の注意点

信託不動産の損益通算禁止

複数の不動産を持っている方は、どの不動産を託すかや、託す方法には充分注意する必要があります。 なぜなら、信託不動産から出る損失は、信託以外の収入と通算できないからです。 具体的には、

信託不動産からの収入 - 信託に関する費用 =  信託不動産から生じる所得がマイナス
→このマイナスは「なかったもの」とみなされ、
信託以外の他の収入と通算できない

つまり損益を通算できない分、課税される額が大きくなってしまいます。
民事信託にはこうした税務的な注意点があります。
※信託以外で出た損失は、信託財産と損益通算できます。

 

民事信託に精通した専門家に依頼を

民事信託は、オーダーメイド型の相続対策です。
やり方次第で柔軟に自分の財産を相続させることができますが、注意して欲しいことがあります。
それは「民事信託は相続対策の万能薬ではない」ということです。
相続対策には、これさえやっておけばOKというものはありません。
実際の現場では、民事信託以外にも、遺言書・生前贈与・生命保険・任意後見など、様々な方法を併用させることで、効果が発揮されるというケースがほとんどです。
また状況によっては民事信託を無理に行う必要がない場合もあります。
ですから民事信託にご興味のある方には、まずは詳しい専門家に相談することをおすすめします。
当センターには、民事信託の法務・税務・実務に精通した専門家がおります。
お客様やご家族の考え・財産の状況を踏まえ、最適な相続対策をご提案いたしますので、ぜひご相談ください。

05当センターの民事信託業務の流れ

一般的には、次のような流れとなります。

  1. 無料相談

    1.相続税シミュレーション 無料

    ・簡易的な財産の評価と相続税の試算
    ・民事信託の適用に関するアドバイス(その他選択肢のご提案)
    ・民事信託のスキームをご説明
    ・スケジュールやお見積りのご案内

    ※報酬は信託財産金額に応じて、個別でお見積りいたします。
    当センターでは民事信託業務報酬として、以下4点を含めたお見積りをご提示いたします。

    専門家報酬 信託契約で管理する財産の評価、法務・税務・不動産などに関わる専門家のコンサルティング。信託財産の評価額に基づいて報酬を算定いたします。
    信託契約公正証書を作成する費用 公正証書役場で信託契約公正証書を作成する際の実費。信託財産の評価額に基づいて費用を算定いたします。
    信託登記の費用 信託の設定に伴う「所有権移転及び信託」の登記は、土地は固定資産税評価額の0.4%建物は固定資産税評価額の0.4%です。
    信託登記に関する司法書士への登記手続き報酬 必要な書類をご持参頂いた後ご提示致します。
  2. 無料相談

    2.民事信託コンサルティング 有料

    ・ご契約
    ・詳細な打合せ
    保有財産の確認・ご家族の関係性や家族会議開催の可否・ご本人やご家族のご要望など、民事信託の設計に関わる情報をヒアリングします。
    ・財産の調査
    専門スタッフが保有財産や信託財産の正確な評価額を算出します。
    ・家族会議
    民事信託の基本的な内容をご理解いただいた上でメリット・デメリットを共有し、財産を託す側と託される側の意見や方向性を合わせます。
    ・民事信託・遺言・任意後見などのプラン設計
    ・信託契約書の文案や修正案の作成
    ・信託契約公正証書・遺言公正証書等の作成
     公証役場や公証人の出張により行います。
    ・信託契約に基づく不動産登記手続き
    信託不動産の管理を託された受託者の住所や氏名を登記簿に記載する手続きです。
    ・信託事務開始
    分別管理や税務書類の作成などを行います。

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