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相続対策

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「相続トラブル増加中!遺言書の準備してま すか?」

遺言書とは、自分が亡くなった後の財産について、
「どのように・誰に渡したいのか」を伝えるための法的な文書のことです。
相続が発生したときに、相続人に自分の財産をどうしてほしいのか伝えるために作成します。

01遺言書は15歳から作成できる!?遺言書の基礎知識

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原則として遺言書は15歳から作成できます。これは民法で定められています。
遺言は法律行為になるため、意思能力(適切な判断能力)を持っていることが前提となります。
ですから、たとえ15歳以上であっても、適切な判断能力がない状態で作った遺言は無効になるので注意しましょう。
例えば、脅迫・認知症など、判断能力のない人に書かせても無効です。
「遺言書をいつ作ろうかな?」とタイミングに悩む方も多いと思いますが、健康状態が思わしくないときに遺言書を書くのはリスクがあります。
自分の死後、遺産の分割方法に不満がある相続人から「この遺言書を作った時、すでに認知症で判断能力がなかったはずだから無効だ!」といった声が出て、遺言の有効・無効を争うことになる可能性も0ではありません。
遺言書は心も身体も元気なうちに作成しておくことをおすすめします。

遺言書の有効期限はありません

遺言書に有効期限はありません。たとえ何十年前に書かれた遺言書でも、形式に不備がなければ有効となります。
ただし、遺言書を作成してから長い月日が経過していると、家族関係や財産の状況が変わっていて、遺言書の内容通りに遺産分割できなくなるリスクがあります。ですから、遺言書を作成したあとは放置せずに、できれば1年に1度は見直して、書き換えるべきか検討してみましょう。

遺言書の有効期限はありません

同じような言葉に遺書やエンディングノートがありますが、実はそれぞれ意味が異なります。

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遺言書

財産について意志を伝えるための法的な文書。
作成方法や取り扱いが民法で細かく定められています。法律で強制できる内容には制限があるので、個人的な思いや葬儀やお墓の希望を書いても効力は発生しません。

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遺書

志や気持ちを伝えるための私的な文書。手紙。
生前のお礼や遺族への思いなど、何を書いても自由ですが、法的な効力はありません。映画やドラマで出てくるダイイングメッセージも遺書になります。

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エンディングノート

万が一に備えて、事務処理に必要な情報を伝えるためのノート。
葬儀・埋葬の方法、脳死の時の希望など、あらかじめノートに記載されている項目を書き進めます。
法的効力は無いので、遺言書の補足的な役割として活用します。

目安として、まずご自身に財産がある場合は法的効力のある遺言書を用意することをおすすめします。
理由は以下の3つです。

  1. 遺言書は相続で1番に優先されるから
  2. 遺産分割のトラブルを回避できるから
  3. 遺族の手続きの負担が減るから

次に、遺言書の補足としてエンディングノートを活用しましょう。
例えば、エンディングノートには次のような項目があります。

  • 認知症や脳死になった時の希望
  • 葬儀や埋葬の方法
  • 預金の預け先
  • お墓の希望

このように、生前に遺族が本人に確認しにくい項目について詳細にまとめておくことで、遺族が1から考えて調べる手間を省くことができます。また、遺言書の方に葬儀や埋葬の希望を記載してしまうと、自分の死後すぐに遺族が遺言書を見つけられず、希望通りにならないリスクがあります。
先に伝えておきたい内容は、遺言書とは別にエンディングノートに書いておき、すぐ家族の目に触れるようにのこしておくと安心です。

そして最後に、エンディングノートに書ききれない家族へのお礼や自分の思いを遺書にまとめるとよいでしょう。
ただし、財産の分け方の基準や根拠となるような自分の想いは遺言書の方に書いておきましょう。
遺言書に書く自分の気持ちは付言事項といいます。付言事項に法的効力はありませんが、書いておくメリットはあります。
遺言書の財産の分け方に対して遺族が不満を感じそうな場合、自分の気持ちをはっきり示しておくことで、遺族が納得してくれる可能性があります。また、その後の遺産分割協議での検討材料にもなるでしょう。

遺言書はなぜ必要?

遺言書を用意するということは、自分の死(死後)と向き合う作業になるので、「なかなか気が進まない・・・」という方が多いと思います。まずは遺言書の必要性やメリットを知ることから始めてみましょう。
遺言書の必要性について、3つの観点で解説します。

  1. 遺言書は相続で1番に優先される
  2. 遺産分割のトラブルを回避できる
  3. 遺族の手続きの負担が軽減できる

1.遺言書は相続で1番に優先される

相続では「法定相続※よりも遺言による相続が優先される」という大原則があります。
民法で定められた法定相続分よりも、故人の最後の意思表示である遺言書の内容が1番に優先されるので、例えば「相続人ではない姪っ子に相続させたい」とか、「介護してくれた長女に多めに相続させたい」など、法定相続とは違う方法で相続させたい場合は、遺言書をのこしておく必要があります。

※法定相続分とは

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亡くなった人の財産を相続するにあたり、各相続人の取り分として法律上定められた割合のことを言います。
法定相続人になれるのは、配偶者と血族です。
配偶者は必ず相続人になりますが、血族は優先順位が高い人が相続人になります。

【優先順位】
第1順位 「子および代襲相続人」
第2順位 「両親などの直系尊属」
第3順位 「兄弟姉妹および代襲相続人」

※代襲相続人とは、本来の相続人が、相続開始前や同時に亡くなった場合、その人の子や孫が代わって相続できる制度を代襲相続と言います。
代襲相続人が相続する相続分は、本来の相続人が相続する相続分と同じです。代襲相続人である孫が亡くなっている場合は、孫の子(曾孫)が代襲します。

(例) 亡くなった人に妻・子ども2人・両親2人がいる場合
この場合、相続人は妻と子ども2人の合計3人です。
まず配偶者は必ず相続人になります。次に血族の優先順位1位の子どもが2人いますが、同じ順位の人が複数いる場合は全員が相続人となります。
そして血族の優先順位2位の両親が2人いますが、優先順位1位の子どもが優先されるので、この事例の場合、両親は相続人になれません。

2.遺産分割のトラブルを回避できる

もし遺言書が無い場合は、相続人全員で話し合って遺産の分割方法を決めていきます。
民法で法定相続分が定められていますが、これはあくまでも目安の割合です。
そのため、実際の相続においては、相続人同士の関係や、様々な家庭事情を考慮して話し合いが行われます。
しかし、その話し合いでトラブルが発生して“争族”に発展してしまうケースが非常に多いのです。
「相続でもめるのは、お金持ちの家だけでしょ?」と思われる方が多いのですが、実は違います。
遺産を巡って裁判になっているのは、財産が1000万円~5000万円の家庭が多いということが統計で明らかになっています。※
つまり、遺産額が少ない家庭ほど揉める可能性が高いのです。
実際、持ち家などの不動産を持っている方であれば1000万を超える方は多いのではないかと思います。
※平成28年の司法統計「家庭裁判所に持ち込まれた遺産分割事件のうち認容・調停成立件数」によると、遺産額が1000万円以下の事件件数割合は33%、5000万円以下になると75%です。

「どの財産を・誰に・どれくらい相続させるのか」を遺言で明確にしておくことで、遺族が1から分割方法を考えずに済むので、遺族同士が話し合いでもめるといったトラブルを防げる可能性があります。

(例)独り身の父が亡くなり、法定相続人は長男と次男の2人
長男と次男は昔から仲が悪く、疎遠の状態。
父の財産は、現金や預金がほとんどなく、独身の長男と一緒に住んでいた持ち家だけでした。
ここでもし、次男が「自分も財産を相続する権利がある!」と法定相続分を主張した場合、長男は自分が住んでいる自宅を売らなければならないリスクがあります。

このように、特定の相続人に財産や家業を継がせたい場合や、相続人の関係が複雑でもめそう場合などは、トラブル回避のために遺言書を作成しておくとよいでしょう。

3.遺族の手続きの負担が減る

相続発生後の手続きの流れは大きく3つあります。
手順1.遺産の分け方を決める
手順2.遺産の名義変更
手順3.相続税の申告※

遺言書が大きな役割を果たすのは遺産の分け方を決める段階です。
そしてこの遺産の分け方を決める段階こそが、遺族にとって1番気を使う場面であり、トラブル発生の要因になるところです。この段階で財産と相続分について指定された遺言書があれば、相続人全員で1から話し合わずに済ませられるメリットがあります。これによって遺族の負担はかなり軽減されるはずです。

※相続税の申告が必要な人
・財産評価額が基礎控除額を超え、相続税が発生する人
・相続税の有無に関わらず、小規模宅地の特例などの相続税の特例制度を使う人

では、遺言書が「ある場合」と「無い場合」の遺族の手続きの違いをみてみましょう。
ここでは、相続人がいる場合を想定しています。

遺言書がある場合 遺言書が無い場合
  1. 遺言書の検認

    公正証書遺言を用意しておけば検認も不要です。

  2. 遺言執行者の選任
  3. 遺言書で相続財産と相続分が指定されている

    相続分の指定しかない場合は、遺産分割協議へ。

  4. 遺産の名義変更
  5. 相続税の申告

    遺言書が有効であれば、遺族同士で話し合うことなく、名義変更や相続税申告の手続きに進めることができます。

  1. 相続人の確定

    被相続人が生まれてから亡くなるまでの連続した戸籍を全て取得して、法定相続人を調べます。

  2. 相続人全員で遺産分割協議を行う

    遺言書が無い場合、遺産分割協議しますが、話がまとまらない場合は家庭裁判所へ調停や審判を申し立てます。

  3. 遺産分割協議書を作る

    遺産分割協議書は名義変更や相続税の申告で必要な書類です。

  4. 相続人全員が承認として押印をする
  5. 遺産の名義変更
  6. 相続税の申告

    相続税の申告期限は相続発生を知った翌日から10ヶ月以内です。申告期限に遅れてしまうと延滞税の発生や相続税の特例制度が使えなくなるなどのリスクがあります。

遺族の負担を軽減するためには、遺言書の内容にも配慮が必要です。
なぜなら遺言書で相続分しか指定されておらず、具体的に財産の指定がなければ、結局は遺族が話し合って決めなくてはならないからです。
また遺言で遺留分を配慮していないと、後々一部の遺族が「遺留分を侵害された!」と侵害額請求をしてくる可能性があります。これではせっかく遺言書を用意しても、遺族にかかる負担は減らせません。
遺言書は専門家に相談しながら内容を決めて、できれば生前のうちに家族から同意を得ておけると安心です。

遺言書は、自分から遺族への最後の心遣いです。遺族の方々は大事なご家族を亡くして悲しみに暮れる中、休む間もなく葬儀の手配や他の手続きに追われます。そんな中で行き届いた遺言書があれば、遺族はそのありがたみを実感されるはずです。

自筆証書遺言書 公正証書遺言書 秘密証書遺言書
作成者 本人 公証人 本人が望ましいが誰でもいい
作成場所 どこでも可 公証役場 どこでも可
作成方法 本人が自筆
(財産目録はパソコンなどで作成可)
公証人が公述筆記
(パソコン可)
本人
(自筆・代筆・パソコン可)
証人の必要性 不要(本人) 証人2人以上 公証人1人と証人2人以上
署名・捺印 本人 本人、公証人、証人 本人、公証人、証人
印鑑 実印、認印、押印いずれも可 本人…実印 本人…実印、認印いずれも可
証人…実印、認印いずれも可 証人…実印、認印いずれも可
費用 無料
※法務局で保管等をする場合は手数料が発生します。
有料 有料
死亡後の手続き 検認が必要
(※法務局に保管する場合は不要)
不要 検認が必要
無効になる可能性 ある
(※法務局に保管する場合はない)
ない ある
長所 1番手軽に自分1人で作成できる 公証人が作成するので法的効力がある 公証人と証人に遺言書の存在を証明してもらい、内容は秘密にできる
短所 内容によっては無効になる可能性がある。紛失や改ざんの恐れや、死後に遺族から発見されない可能性がある。 時間と費用がかかる 内容によっては無効になる可能性がある

自筆証書遺言

自筆証書遺言は、いつでもどこでも自分で自由に作成できるメリットがある反面、民法で定められたルールに従って書かれていないと法的に無効となってしまうので注意が必要です。

無効となってしまう例

代筆やパソコンで作成した 自筆証書遺言は全文必ず自筆で書かなければなりません。
法改正により財産目録はパソコン作成でもよくなりました。
日付・氏名・押印のいずれか1つが欠けていた 日付と氏名は自筆で、押印も必須です。
署名は戸籍上の実名に限らず、遺言を書いた人が特定できればペンネームや芸名でも有効。
「○年〇月」と日の記載が無い 日付が特定されていないと認められません。

他にも、加除訂正の方式も決まっているため、自筆証書遺言の作成には細心の注意が必要です。
できれば専門家に目を通してもらった方が安心です。
用紙や筆記用具に制限はありませんが、用紙はコピーがとりやすいサイズで保存に耐えられるものを選び、筆記用具は改ざんのリスクがある鉛筆を避けましょう。
自筆証書遺言を封印するかは自由ですが、変造や汚損を防ぐために封印したほうがよいでしょう。
自筆証書遺言は、死後に遺族が家庭裁判所に依頼して検認をしないと開封できません。
しかし2020年7月10日に施行された遺言書保管法により、法務局で保管すれば検認が不要になりました。
また法務局に保管しておけば、第三者による改ざんや紛失といったリスクも回避できます。

公正証書遺

⑴ 公正証書遺言のメリットとデメリット

遺言の内容を秘密にすることはできませんが、 公正証書遺言は公証役場に保管されるので、死後に発見されないリスクや、偽造や改ざんのリスクがないという大きなメリットがあります。
また死後に遺族が裁判所で検認する必要がないので、遺族がすぐに内容を確認することができます。
一方で、公正証書遺言は法的に有効な遺言者が作成できる分、時間と手間がかかるデメリットがあります。
具体的には、公証役場への問合せや予約・証人への依頼・必要書類の取得・公証役場への訪問などがあります。
混雑状況や内容の複雑さにもよりますが、公正役場へ申し込み後、受理されるまでに数日~3週間以上かかることもあります。作成する場合は、期間に余裕をもって申し込みすることをおすすめします。

 

⑵ 公正証書遺言の作成の流れ

  1. 遺言者が口述する内容を公証人が筆記して遺言証書を作成
  2. 筆記したものを公証人が遺言者と証人の全員に読んで聞かせる
  3. 遺言者と証人は筆記が正確であることを確認し、署名と押印
  4. 最後に公証人が署名と押印

遺言者が病気の場合でも、公証人に出張してもらうことができます。口述さえできれば、病気などで署名ができなくても問題ありません。聴覚や言語機能障害の方であれば、手話や筆談で作成することができます。

 

⑶ 公正証書遺言に必要な書類

公正証書遺言には、次の書類が必要となります。

遺言者の本人確認資料 印鑑証明書もしくは運転免許証や個人番号カードでも可
戸籍謄本 財産を受けとる人が相続人である場合は、遺言者との関係がわかる戸籍謄本が必要です。
住民票 財産を受けとる人が相続人でない場合は、その人の住民票が必要です。
固定資産評価証明書・登記事項証明書 財産に不動産がある場合は、不動産の固定資産評価証明書(または納税通知書の中の課税明細)と登記事項証明書が必要です。
証人に関する書類 公正証書遺言作成時には、証人2人以上の立ち会いが必要です。
自分で証人を用意する場合は、証人の氏名、住所、生年月日、職業などを記した書類を公証役場に提出します。

 

⑷ 公正証書遺言の証人

公正証書遺言作成時には、証人2人以上の立ち会いが必要です。
公正証書遺言の証人になれないのは、下記3ついずれかに当てはまる人です。

  • 未成年者
  • 推定される相続人、受遺者(財産を受けとる人)、これらの配偶者および直系血族(祖父母・両親・子・孫など)
  • 公証人の配偶者、四親等内の親族、書記および使用人

つまり親戚はほとんど証人になれませんので、利害関係の無い第三者が証人になる必要があります。
思い当たらない場合は公証人が紹介してくれますし、司法書士や税理士、弁護士に依頼する方法もあります。

 

⑸ 公正証書遺言の費用

公正証書遺言を作成する場合の費用は、次の通りです。

公証役場に支払う手数料

公正証書に記載する財産の価額で基本手数料が変わってきます。

財産の価値 手数料
100万円まで 5,000円
100万円超200万円まで 7,000円
200万円超500万円まで 1万1,000円
500万円超1,000万円まで 1万7,000円
1,000万円超3,000万円まで 2万3,000円
3,000万円超5,000万円まで 2万9,000円
5,000万円超1億円まで 4万3,000円
1億円超3億円まで 5,000万円ごとに1万3,000円加算
3億円超10億円まで 5,000万円ごとに1万1,000円加算
10億円超 5,000万円ごとに8,000円加算

【手数料の計算方法】

  1. 遺言により財産を受け取る人ごとに財産の価額を算出し、表から手数料を求めます
  2. ⑴の手数料額を合計して全体の手数料額を算出します
  3. 全体の財産が1億円以下の場合、⑵で算出された手数料額に11,000円を加算します
  4. 遺言書は原本、正本、謄本を各1部作りますが、枚数によって謄本手数料(コピー代)が加算されます
  5. 遺言者が病気などで公証役場に行くことができず、公証人が出張する場合は、⑵で算出された手数料の2分の1が加算され、さらに公証人の日当と交通費も加算されます
戸籍謄本や不動産の登記事項証明書などの費用 戸籍謄本は1通450円、印鑑証明書や住民票は1通300円程度、登記事項証明書は土地・建物1つにつき600円かかります。
専門家(弁護士、司法書士、税理士など)に依頼した場合の報酬 遺言書の原案作成などを専門家に依頼する場合は報酬が発生します。
各専門家や依頼内容により報酬金額は異なりますので見積をとりましょう。
公証人から証人を紹介してもらう場合の手数料 1人につき1万円程度かかります。

秘密証書遺言

秘密証書遺言の作成の流れは次の通りです。

  1. 秘密証書遺言を作成して封印する
  2. 証人2人以上の立ち会いのもと、公証役場で公証人に提出
  3. その場で自分の遺言である旨と住所と氏名を申し述べる
  4. 公証人が申し立てと日付を封筒に記載
  5. 最後に遺言者と証人が署名と押印

秘密証書遺言は公正役場での手続きが終わった後に本人が持ち帰りますが、公証役場には秘密証書遺言を作成した事実だけが記録されます。
秘密を守りながら、遺言書の存在を明確にできるのが秘密証書遺言のメリットと言えます。
秘密証書遺言の本文は代筆でもパソコンでもいいのですが、署名だけは自筆でなければなりません。
また、自筆証書遺言と同様に書式や内容・加除訂正の方式には厳密なルールがありますので、司法書士などの専門家に相談しながら作成することをおすすめします。

02遺言書を書いておくべき8人

  1. 1
    夫婦の間に
    子どもがいない
  2. 2
    相続人が
    ひとりもいない
  3. 3
    家業を継がせたい
    人がいる
  4. 4
    相続財産に不動産が
    含まれている
  5. 5
    認知していない
    子がいる
  6. 6
    財産を渡したくない
    人がいる
  7. 7
    相続人以外に
    財産を渡したい
  8. 8
    条件付きで財産を
    譲りたい

03よくある質問

  • 家族の遺言書が見つかったらどうすればいい?
  • 遺言書は検認が必要
    検認は家庭裁判所で行う手続きのことで、公正証書遺言以外の遺言書は検認をする必要があります。※
    公正証書遺言と違い、自筆証書遺言や秘密証書遺言には偽造や変造などの危険性があります。
    ですから、遺言者本人が書いたものかどうかの確認や、検認の日現在における遺言書の内容を明確にして、偽造・変造を防止するために行います。
    ※2020年7月からは法務局による自筆証書遺言の保管制度が開始されました。
    これにより、法務局で保管された自筆証書遺言であれば検認は不要になりました。

    遺言書の開封に関する注意点 封印してある遺言書は、かってに開封することができません。
    なぜなら、遺言者の死後、家庭裁判所での検認の際に、すべての相続人に立ち会いの機会を与えたうえでないと開封できないことになっているからです。
    家庭裁判所への届け出をせず、かってに開封してしまうと5万円以下の過料が課される恐れがあります。
    また、遺言書を偽造・改ざんすると相続権を失う恐れがあるので注意しましょう。
    家庭裁判所で行う検認の流れ 検認には平均2ヶ月程度かかります。まず、遺言者の死後、公正証書遺言以外の遺言書は、開封する前に、遺言を保管していた人や発見した相続人が遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に届け出ます。
    申立てから約1カ月後に家庭裁判所から相続人全員に検認の期日が郵送で送られてきます。
    検認当日に相続人全員が集まる必要はありませんが、申立人は欠席できないので注意しましょう。
    検認日当日に申立人は遺言書と印鑑を持参します。出席した相続人及び家庭裁判所の職員の立ち合いのもと遺言書を開封し、形状、日付、筆跡、署名、押印、本文、加除訂正などを確認します。
    その後、検認調書が作成され相続手続きをする場合は別途検認証明書の発行の申請をします。
    発行された検認証明書と遺言書を使って、不動産の相続登記の手続きや銀行での名義変更を行います。
    検認の費用 まず検認の申立て費用として、遺言書(封書の場合は封書)1通につき収入印紙800円分が必要です。
    また家庭裁判所とのやりとりで必要となる郵便切手が別途必要となります。
    そして相続手続きに必要な検認証明書の発行で収入印紙150円分が必要です。
    検認で法的効力は判定できません 検認は、遺言書の内容や状態が確定されるだけで、遺言書の書き方や内容が法的に有効か無効かを判断するために行うものではありません。 したがって、検認を受けても、法的に正しい形式で作成されていなければ無効になってしまいます。
    せっかく用意した遺言書が無効になっては意味がありませんから、遺言書を書く際は専門家に目を通してもらうことをおすすめします。
    遺言書の執行 遺言の執行とは、検認を受けた後に遺言書の内容を実行する手続きのことです。
    遺言の執行は相続人や遺言執行者が行います。遺言執行者とは遺言の内容を実現する者のことです。 遺言執行者は必要な場合に選任するものなので、以下に該当しない場合は必要ありません。
    ・子どもの認知
    ・相続人の廃除や相続人の廃除の取り消し
    ・不動産の遺贈を受けたが、そもそも相続人がいない場合
    ・相続人が所有権移転登記に協力しない場合
    遺言執行者は遺言で指定する
    遺言執行者の指定は遺言でしかできません。または、遺言の中で、遺言執行者の指定を相続人や利害関係人以外の第三者に委託することもできます。遺言執行者は、遺言を執行するための遺産の管理や処分ができる権利と義務を持ちますので、相続人が勝手に遺産を処分することはできません。
    遺言執行者は未成年者および破産者以外なら誰でもなれるので、相続人でも遺言執行者になれますが、誰を指定するかは慎重に考える必要があります。なぜなら遺言執行者は、遺言を書いた人が亡くなった後に執行者を辞退できるからです。確実に遺言を実行させるためには、弁護士や司法書士などの専門家に依頼した方が安心でしょう。
    もし遺言執行者が必要なのに指定されていない場合や、遺言執行者が辞退した場合は、相続人や利害関係人が家庭裁判所に遺言執行者の選任を申し立てる必要があります。
  • 必ず遺言通りに財産を分けないといけない?
  • 遺産相続では、「法定相続よりも遺言による相続が優先される」という大原則がありますが、遺留分には注意が必要です。遺留分とは、ある一定の法定相続人が最低限の財産を取得できる権利のことです。
    もし特定の相続人や第三者に全財産を譲ると遺言書に書かれていた場合、他の法定相続人が本来相続できる財産を全く受け取れなくなってしまいます。ですから民法では、遺族の法定相続人としての権利や利益を守るために、遺族が相続できる最低限度の相続分を遺留分として定めています。
    遺留分を侵害された相続人は、遺留分侵害額請求をすることで、親のみが相続人の場合は法定相続分の1/3。それ以外の場合で、子や孫や配偶者や両親が相続人となる場合には、法定相続分の1/2を取得できます。
    つまり、遺留分を配慮した遺言書を作成しておかないと、残された人たちが遺留分侵害により争ってしまう可能性があります。


    【遺留分の権利がある人とない人】

    遺留分の権利がある人→兄弟姉妹以外の法定相続人 基本的には配偶者と子どもと親ですが、それらの代襲相続人にも遺留分が認められます。 例えば、父の相続の時、相続人である父の子どもが父より先に亡くなっていたら、孫が代襲相続人となり、孫にも子どもと同じ割合の遺留分が認められます。
    遺留分の権利がない人→兄弟姉妹、相続放棄した人 相続放棄とは、財産を相続する権利を放棄することです。
    例えば、父の相続の時、相続人である子どもが相続放棄をした場合、孫に代襲相続されることはないので、孫が遺留分を請求することはできません。

    遺留分の算定方法
    遺留分を算定する上で財産の価額に算入するのは、亡くなった人が相続発生時にもっていた財産だけではありません。生前贈与の額も含まれます。第三者への生前贈与は原則として1年以内にされたものが対象です。
    一方で相続人に対する生前贈与は、特別受益に該当する贈与が対象です。
    ただし、いずれも贈与する側と受けとる側の双方で遺留分の侵害をわかっていて行っていた場合は、期限より前に行われたものでも対象になります。
    ただ、遺留分を侵害した内容の遺言書であっても、相手から遺留分の侵害額請求がなければ、相続は遺言書の通りに執行されます。また、侵害額請求は相続の開始および遺留分を侵害する贈与または遺贈があったことを知った日から1年以内、相続開始後から10年以内に行わないと、請求権が消滅してしまうので注意しましょう。


    遺留分制度の見直し(2018年7月の法改正)
    例えば、長男が家業を継いで、会社の土地と建物を取得し、他の相続人の遺留分を侵害した場合です。
    改正前は、他の相続人が遺留分を請求してきたら、会社の土地建物を長男と他の相続人が共有するかたちで相続しなければなりませんでした。しかし改正後では、侵害している遺留分は金銭によって支払えるようになり、共有を回避できるようになりました。もし請求された側がすぐに支払えない場合は、一定期間の猶予が与えられます。

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  • 遺言書には何でも書いていいの? 
  • 遺言書に書く内容は自由ですが、法的効力のある内容には限りがあります。
    遺言として法的効力のある主な内容は大きく分けて次の3つです。

    身分に関すること 子の認知 婚姻関係にない相手との子との親子関係を認めること。胎児に対してもできる。
    未成年者の後見人・後見監督人の指定 推定相続人に親権者のいない未成年者がいる場合、後見人の指定をすることができる。さらに後見人を監督する後見監督人の指定ができる。
    財産の処分に関すること 財産の遺贈 財産を相続人以外の人に贈与することができる。
    財産の寄付 財産を寄付する。財団法人を設立するなどができる。
    信託の設定 財産を指定した信託銀行等に預けて、管理、運用してもらうことができる。
    相続に関すること 相続分の指定とその委託 法定相続分とは異なる各相続人の相続分を指定することができる。また、第三者に相続分の指定を委託することができる。
    遺産分割方法の指定とその委託 財産をどのように分けるか、具体的な遺産分割の方法を指定することができる。また、第三者に分割方法の指定を委託することができる。
    遺産分割の禁止 相続開始から最長5年以内であれば、財産の分割を禁止することができる。
    相続人相互の担保責任の指定 相続後の相続人同士による担保責任を軽減したり、加重したりできる。
    特別受益の持ち戻しの免除 相続分から差し引かれる生前贈与や遺贈などによる特別受益分を、考慮に入れないように免除することができる。
    相続人の廃除や廃除の取り消し 相続人の廃除をしたり、廃除を取り消したりできる。
    遺言執行者の指定とその委託 遺言内容を実行させるための遺言執行者を指定しておくことや、第三者に指定を委託することができる。
    祭祀承継者の指定など 先祖の祭祀を主宰する人、墓や仏壇などを受け継ぐ人を指定できる。
    遺留分侵害額の負担順序の指定 遺留分の侵害額請求を受けた際の負担額の順序は指定できる。

    「特別受益の持ち戻しを免除する」の旨は書いておこう
    亡くなったひとから遺贈を受けたり、生前に特別な贈与を受けたりした場合、特別な利益を受けた相続人を「特別受益者」といいます。もし相続人の中に特別受益者がいて、遺贈や贈与で受けた特別な利益(特別受益分)を考えずに遺産を分割してしまうと、他の相続人との間に不公正が生じます。民法では、贈与されなかった相続人との不公平を考えて、特別受益分を相続財産の前渡しとみなして、相続財産の価額にプラスしたうえで特別受益者の相続分から差し引きます。これを「特別受益の持ち戻し」といいます。特別受益の持ち戻しの対象となる贈与は、結婚資金、養子縁組のための費用、独立開業資金などの援助、多大な学費、住宅資金の援助などです。
    ただし、特別受益の持ち戻しをしなくていいケースもあります。
    それは、特別受益者以外の相続人全員が、遺産分割協議で「特別受益分は考慮しない」と認めた場合です。
    また、遺言書に「特別受益の持ち戻しを免除する」と書いておけば、持ち戻しが免除されます。

  • 遺言書の専門家とは?
  • 確実な遺言書をのこすのであれば、やはり専門家の目を通した方が安心です。
    なぜなら遺言書は法律行為であるため、法律上の細かなルールを守っていないと無効となってしまうからです。
    遺言書の主な相談先は税理士・司法書士・行政書士・弁護士・信託銀行が挙げられます。
    それぞれ特徴と役割があるので、ご自身に必要なアドバイスがもらえる専門家に依頼しましょう。

    税理士 税理士は相続税対策の観点からアドバイスすることができます。
    「財産にかかる相続税の概算はいくらか?」、「相続税が1番おさえられる財産の分割方法は何か?」など、相続税や相続税の申告を見据えた相談ができます。
    また税理士であれば誰でも相続や遺言に詳しいわけではありません。
    相続に強い税理士を探す際、ネットの情報だけでは真実がわからない場合がありますので、地域の商工会議所や金融機関にも「相続に強い税理士はいないか?」と、参考に聞いてみるといいでしょう。
    司法書士 司法書士は遺言書を法的に不備のない文書にするための指導や代筆、信託契約書の作成ができます。 もし財産に不動産がある場合は、司法書士に依頼することをおすすめします。
    なぜなら相続や遺贈による所有権移転登記手続きは司法書士が行うことが一般的だからです。
    さらに遺言書を作成する上で、不動産1つ1つをしっかり特定して書く必要があるため、不動産の手続きができる司法書士に一緒に依頼した方が手間を省くことができます。 また司法書士は、法律上、遺言執行者としての業務が認められている専門家です。
    行政書士 司法書士と同様に、行政書士は遺言書を法的に不備のない文書にするための指導や代筆、信託契約書の作成ができます。しかし行政書士の業務範囲は人それぞれです。
    相続や遺言は高度な知識や実務経験が必要ですので、きちんと対応できる行政書士に依頼が必要です。
    また、遺言書に基づく不動産登記手続きに関して、行政書士が登記手続きすることはできません。
    不動産登記が必要な場合、行政書士が司法書士に外注することが一般的ですので、不動産があるなら初めから司法書士に依頼することをおすすめします。
    弁護士 弁護士は遺族がもめたときに相談することが一般的ですが、もめないために相談する場合もあります。信託契約書の記載も可能です。
    弁護士は司法書士と同様に、法律上、遺言執行者としての業務が認められている専門家でもあります。
    しかし遺言の執行において、不動産がある場合、相続や遺贈による所有権移転登記手続きは司法書士に依頼することが一般的です。
    信託銀行 信託銀行の仕事は顧客の財産運用になりますが、附随して様々なサービスを行っています。
    例えば遺言信託といって、遺言執行者となってくれるサービスがあります。遺言執行者を遺族や知人、専門家などの個人に依頼すると、遺言者より先に亡くなるリスクがありますが、信託銀行であればその心配がありません。
    ただし、それなりの手数料がかかります。各銀行によって手数料は異なりますが、基本料金の数十万円に加えて、公正証書遺言の保管料が毎月かかり、遺言書の内容変更や執行で数万~数百万円単位の手数料が必要となります。
    他にも信託銀行のサービスには、遺言に関する事前相談、公正証書遺言の作成、遺言書の保管や照会などがありますが、民法・税務・訴訟などの専門分野に関しては信託銀行で対応できないため、それぞれ司法書士・税理士・弁護士に依頼した方がスムーズな場合もあります。

    専門家に依頼する上で皆さんが1番気になるのは、やはり費用のことだと思います。
    ご自身にとって必要なサービスにお金をかける分にはよいのですが、相続や遺言というのは知識や経験がない方が多いですので、各専門家のサービス内容のどれが自分に必要なのか迷ってしまうことが多いと思います。
    「必要のないサービスに費用をかけてしまった…」と後悔しないためにも、まずは当センターにご相談ください。
    お客様に必要な専門家をご案内いたしますので、まずは無料相談にお越し下さい。

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