HOME > TOPICS > 【期限まで残り1年】空き家でも相続登記は義務です
2024年4月1日から、相続登記(不動産の名義変更)が義務化されました。これにより、相続によって不動産を取得した場合、原則として3年以内に登記を行う必要があります。さらに重要なのは、数年〜数十年前に発生した過去の相続についても対象となり、2027年3月31日が期限として設定されている点です。
すでに未登記の空き家をお持ちの方にとっては、残された時間は多くありません。ただし、今から動き出せば十分に間に合います。まずは現状を整理し、どのような対応が必要かを把握することが重要です。
相模原市では、空き家の問題が現実的なリスクとして広がっています。市内の空き家数は36,200戸、空き家率は10.4%と一定の規模に達しており、特に緑区(旧津久井エリア)では11.2%と市内で最も高い水準です。
一方で、橋本駅周辺ではリニア中央新幹線の開発により地価上昇が見込まれており、同じ市内でも「資産価値が上がるエリア」と「放置される空き家エリア」が混在しています。
特に緑区の山林・農地は境界が不明確なケースも多く、登記に必要な戸籍が明治・大正時代まで遡ることもあります。「うちは田舎の土地だから大丈夫」という判断が最も危険です。
1.過料(10万円以下)の対象
相続登記を正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料が科される可能性があります。「知らなかった」では済まされず、法的義務として扱われる点に注意が必要です。
2.売却・賃貸ができない状態
名義が被相続人のままでは、不動産の売却や賃貸といった処分が一切できません。結果として、活用も現金化もできないまま維持コストだけが発生します。
3.二次相続による権利関係の複雑化
登記をしないまま時間が経つと、相続人がさらに増え、権利関係が複雑化します。戸籍収集や遺産分割の負担は急増し、手続きコストも跳ね上がります。
4.固定資産税の負担トラブル
納税義務者が曖昧な状態が続くと、親族間で支払いトラブルが起きやすくなります。誰が負担するのか決まらないまま、未納リスクも発生します。
5.特定空家等指定と強制対応
管理されていない空き家は「特定空家等」に指定される可能性があります。指定後に行政から勧告を受けると、住宅用地としての固定資産税軽減措置が外れ、最大約6倍に増額されます。さらに改善されない場合は強制解体の対象となります。
相続した空き家を売却する場合、一定の条件を満たせば譲渡所得税(売却益にかかる税金)から最大3,000万円を控除できる特例があります。これは非常に大きな節税効果を持つ制度です。
ただし、適用には厳格な条件があります。対象となるのは昭和56年5月31日以前に建築された住宅であり、さらに相続開始から3年以内に売却する必要があります。また、相模原市役所住宅課で確認書を取得する手続きも必須です。
ここで見落とされがちなのが、「登記義務化の3年」と「特例適用の3年」が同時に進行している点です。登記が遅れれば売却も遅れ、その結果、特例が使えなくなります。
10万円以下の過料よりも、数百万円規模の節税メリットを失う方が、経済的にははるかに大きな損失です。時間との勝負という点を強く意識する必要があります。
相模原市では、空き家の解体に対して補助金制度が用意されています。上限は50万円、非課税世帯の場合は80万円まで引き上げられます。
しかし、この制度には重要な前提があります。それは「相続登記が完了していること」です。名義が未変更の状態では申請自体ができません。
補助金を使おうとして初めて登記の必要性に気づくケースも多く、結果として手続きが遅れる原因になります。解体や活用を考えるのであれば、登記は最初にクリアしておくべき条件です。
相続手続きは、税理士・司法書士・不動産業者など複数の専門家が関わります。登記は司法書士、税務申告は税理士と役割が分かれているため、相談先が分散すると「たらい回し」の状態になりやすくなります。
実務では、登記・税務・売却が連動して進むため、どれか一つだけでは解決しません。全体を見通して対応できる体制を選ぶことが、結果として時間とコストのロスを防ぐことにつながります。
専門家の連携が取れているかどうかは、相談先を選ぶ上での重要な判断基準になります。
2027年3月の期限まで、戸籍収集や遺産分割協議を含めると、実際に動ける期間は決して長くありません。現時点で状況が整理できていない場合でも、早めに方向性を確認することが重要です。
初回1時間の無料相談では、現在の状況整理から具体的な進め方まで、一つひとつ確認することができます。「まず状況を整理したい」という段階でも問題ありません。2027年3月の期限に余裕を持って対応するために、現状の確認だけでもご利用ください。
